北の縄文ニュースレター

2013.04.11

2013年3月2日 道民会議シンポジウム/基調講演 猪風来氏

北の縄文道民会議シンポジウム

2013年3月2日に開催した第一回道民会議のシンポジウムには、120名もの方がご参加くださいました。お集まりいただいた皆様とご協力くださった方々に心より感謝申し上げます。シンポジウム会場
基調講演の猪風来氏による縄文の根源のお話、縄文文化交流センターの阿部氏との対談、茂呂氏の力強い縄文太鼓と、本当に素晴らしいシンポジウムとなりました。
(以下、講演内容をお知らせいたします。)

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司会)山口由美
本日は誠にありがとうございます。私は司会進行を努めさせていただきます北の縄文道民会議事務局の山口由美と申します。よろしくお願いします。
現在、北海道と北東北を中心とした縄文遺跡群はすでにユネスコ世界遺産センターの暫定一覧表に記載され、世界遺産に登録されるまであと一歩でございます。
遺跡群は、青森、岩手、秋田の12カ所、北海道は函館市の大船遺跡、垣ノ島遺跡、森町の鷲ノ木遺跡、伊達市の北黄金貝塚、洞爺湖町の入江・高砂貝塚、千歳市のキウス周堤墓群の6カ所で、合計18カ所で構成されています。この噴火湾を中心とした地域と津軽海峡をはさむ北東北は、全体が「円筒土器文化圏」とくくられ、一つの共通する文化を持った地域と考えられています。津軽海峡を「海の道」として縄文の人々は行き来し、深い交流が持たれていました。
これらの縄文遺産という価値の高い文化遺産を、私たち「北の縄文道民会議」では平成27年の世界遺産登録を目指して様々な活動を展開しています。本日はその一環としてシンポジウムを開催いたします。今日は皆様にお集まりいただきたいへんうれしく感じております。どうぞ縄文の心に触れ、豊かな時間をお過ごしください。

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ご挨拶 田岡克介氏(北の縄文道民会議副代表・石狩市長)
みなさんこんにちは。本日はたいへんな天気のなか、ようこそお集まりいただきました。
今、小学校の歴史の教科書に縄文時代はほんの1ページしかないそうで、これは本当に残念なことです。縄文時代は私たちの生き方、ものの考え方、生業、宗教観、自然に対する畏敬の念など、私たちのDNAに明らかに伝わっていると思います。
そのすばらしい縄文文化を世界に評価していただきたい、世界の皆さんに知っていただきたいという思いと、先輩の皆様や本日お集まりの皆様のおかげで、この道民会議が設立されました。シンポジウムをはじめ様々な活動を行い、世界遺産登録の道を私たちの力で後押ししようとがんばっております。
今日講演していただく猪風来先生は、かつて浜益村で縄文土器を作っていらっしゃいました。浜益は7年前に石狩市と合併し石狩市浜益区となりました。浜益には国の史跡が二つあります。一つはロシアの南下政策に対抗するための拠点、「荘内藩ハママシケ陣屋跡」、もう一つは黄金山という山で、アイヌ文化の心が伝わる山として国の史跡に指定されています。
黄金山の周辺には川が流れ、豊かな自然が残っています。そこに柏木という谷間に広がる平らな土地があり、秋になると一面に黄金色の穂がゆれて本当に美しい景色が広がります。私は毎年秋になると訪れますが、この場所に日本の心のようなものを感じます。縄文時代が重なるような、すばらしい景色です。ぜひ機会があれば一度立っていただければと思います。

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